社叢林(しゃそうりん)とは神社にある森のことです。六甲山麓唯一の霊地で参道を進めば昼なお暗い森で、学術的にも聖地にしか生息しない樹木(特にヒメユズリハ)が数多く境内は森林浴散策の絶好のポイントであり、鳥のさえずりを聞きながらすがすがしい気持ちになってお参りが出来ます。
大古より湧き出でる霊水があり、罔象免(みずはのめ)大神をお祀りしています。
俳諧の祖・松尾芭蕉も、この地を訪れ、『さざれ蟹 足這い上がる 清水かな』と詠いました。今でも、ときおり沢蟹を見かけます。
このご神水にはラジウムが多く含まれており、室町時代より身体に良いと評判で多くの人がご神水を汲みに来て飲用したと伝わっております。
ご参拝の方で飲用される際は、念の為、煮沸してからお召し下さい。
白玉稲荷・大崎稲荷(伏見稲荷大社の御分霊)をお祀りしています。
当社の大崎稲荷のお稲荷さんは、世間一般のキツネではなく、タヌキをお守りとしております。
昔の話によると以前タヌキが田畑を荒らして困っていました。
ある日、村人がタヌキを捕まえ、狸汁にして食べたところ、その家が火の玉に化けたタヌキによって焼失してしまいました。たたりを恐れた村人達が、当社でお祀りして以来当社でお守りしております。
そうしたいわれもあり、商売繁盛のほか火災厄除けのご利益もあると伝えられております。
平成7年1月17日午前5時46分、阪神・淡路大震災(マグニチュード7.3)により、西宮市では犠牲者約1,100人、倒壊家屋約34,000世帯もの被害に及びました。
越木岩地域でも34名の人命と多くの建物が被害を受けました。この碑は当社の1,333名の氏子崇敬者に寄進いただき、震災の慰霊の念と復興の祈念を込め、倒壊した旧鳥居を使い建立されました。
当社の社叢林(しゃそうりん)をわき目に進んでいくと右手に手水舎が見え、奥には拝殿がございます。初詣時には正月にちなんだ絵画や、椿祭や節分祭の時には椿や鬼などを描いたポスター・イラストが展示されます。時期毎の変化をお楽しみ下さい。
地鎮の神様、大地主(おおとこぬし)大神をお祀りしています。
旧大国主西神社とも云われ、大変古いお社です。
なぜ、神社に不動明王があるのかと思われる方もおありでしょうが、以前より境内にお祀りされていました。場所は現在の位置より少し南西にありました。
神仏習合の名残か、誰かがこの地に勧請(かんじょう)したのか詳細は不明ですが、ずいぶん以前から鎮座していたようです。しかし、阪神淡路大震災の直前に上半身が切り取られ盗難に遭います。そこで、平成9年に、ご参拝の方から「何とか、元のお姿に・・・」というお声もあり、現在のものに新調し、千葉の成田さんに赴き入魂をしていただきました。今でも、御本体の背後に下半身のみのお姿が残っています。
毎年、8月には献灯をさせていただいております。